うらあやか個展 貝の/化石が/跡を残して/化石の/雌型/となった/身体

 

貝の/化石が/跡を残して/化石の/雌型/となった/身体

2021年11月17日〜2021年11月30日
11:00~18:00

金沢市民芸術村アート工房 PIT5

 


ご挨拶:

この度、金沢市民芸術村アート工房では、うらあやかの個展を開催いたします。
うらあやかは、パフォーマンスや映像、絵画などのメディアを使い、相反する事物を反転したり、攪拌したりすることによってその関係性を問う作品を制作してきました。それは、対立する様々な関係、例えば敵と味方、性差、外と内などの中間をとる(中間はそれ自体が強固な「基準点」になりうる)のではなく、自身の身体にその両方が含まれ、絶えずせめぎ合っているということから出発しているように思われます。ゆえにうらの実践は、バラバラなものたちがバラバラなまま関わり合う、あるいはバラバラなまま繋がるにはどうすれば良いのか。ということについての身体的/協働的実践であるといえるのではないでしょうか。
あらゆる情報の中、どのような態度を一貫するか問われ続ける現在において、まずはそれぞれの異なる態度がひしめき合う場があるということ。その態度の正誤を明確にするのではなく、それぞれの距離を図ること。互いに相反するかもしれない者との関係の中で身体が作り変えられること。そういった場面を通してそれぞれの態度を確かめ合うような、「バラバラなままそこにいることができるという態度」を示すものとして本個展を行います。

金沢市民芸術村アート工房ディレクター 

宮崎竜成

 


展覧会内容:

本展覧会は、うらが行った複数の参加型パフォーマンスの過去作及び新作パフォーマンスの展示、上演になります。これまでうらは、自身がその場で参加者と行為をすることで作品としての場を機能させてきました。
会場では〈うらあやか過去作品パフォーマンス進行手順〉というテキストが配布されます。常駐する(うらではない)2人のパフォーマーは、観客に配布されるものと同じテキストの指示に沿ってうらの過去作品を上演しようとディスカッションを重ねながら試みます。そこではうらが過去に行ったパフォーマンス内容と必ずズレが生じ、また、ときに具体的、あるいはときに行為を抽象化した指示書によって2人のパフォーマーの間でも解釈の齟齬が生じることでしょう。鑑賞者は、2人のパフォーマーが各々の解釈のズレを引き受けあったり、補完しあったりしながらうらのパフォーマンスをぎこちなく上演する様を目にします。そこではうらが過去に行ったパフォーマンスで検討された身体の在り方を示すテキスト、それを読み作り変えながら上演する2人の身体、そしてそれを観る鑑賞者の身体という複数の視点や身体が共存しながら間接的かつ直接的に関わり合う術を模索します。
また、うらは本展において輪郭を持たないパフォーマンスと未来の鑑賞者との関係を、「貝の化石を握って手についた跡」をヒントに考察します。

 


アーティスト:

うらあやか Ayaka URA

1992 神奈川県生まれ
2015 武蔵野美術大学油絵学科卒業

相反する物事を反転若しくは攪拌する装置としての作品を目指す。観客との協働によって成立させる参加型パフォーマンス作品を多く制作。作品形態の一つとして、展覧会やイベントの企画にも取り組む。
最近の個展に「私はそれをダンスの素子と名付ける」(2019、広島芸術センター、広島)、ソロパフォーマンスに「おどる墓石 その2 /(ちぎれたみみず)(筒のような身体)」(2019、blanClass、神奈川)、小さなパフォーマンス:展覧会の中のお店「METAMORPHOSES」(2020、ワタリウム美術館、東京)、グループ展に「引込線/放射線」(2019、埼玉、東京、神奈川など首都圏各所で展開)他

2019年より東京造形大学に事務所を持つ学生自主創造センター「CSLAB」管理人を務める。美術関係者の女性たちのネットワーク「female artist meeting」の企画運営を都賀めぐみと共に行なう。

 


WEBSITE
https://urayaka.jimdo.com

Instagram /twitter
@urayaka


過去作:

 

《蜂と関わろうとする身振り(適正な関係は壊されてしまった..)》
The dance of trying to be with bee (The appropriate relationship has been broken by..)
2018,インクジェットプリント

 

《差異と差別、何の関係もない、切り離された、別の仕事(塩っぱいアイスクリームショップ)》
Difference and discrimination, Unrelated, separated, Another job (salty ice cream shop)
2019,パフォーマンス

 

《青いドレスを着る、空いた幕に座る、八朔を食べる》
Wearing a blue dress, sitting in an empty grave, eating oranges
2019,パフォーマンス

 


パフォーマンスについて:

・本展ではうらあやかが過去に行った複数のパフォーマンスをうら以外のパフォーマーによって上演します。
・パフォーマーは2人1組が常駐しており、各パフォーマンス間で任意に休憩(5~10分)を挟みつつ閉館まで常に上演されます。
・本展で行われる過去作パフォーマンスの順番は2人のパフォーマーによって恣意的に上演されます。
・13:30~14:00までの間パフォーマーは昼休憩のため30分間パフォーマンスを中断します(会場の展示物や痕跡はご覧いただけます)。
・パフォーマーの体調が勝れなくなった場合、一時パフォーマンスを中断する可能性があります。
・パフォーマーは上演中、鑑賞者に話しかけたり、関わろうとする可能性があります。
・パフォーマーは会場全体を使ってパフォーマンスを行っていますが、自由に会場を周ってご覧いただけます。
・会場では常にパフォーマンスを行っていますが、入退室は自由です。好きな時間にご鑑賞いただけます。
・パフォーマーの写真撮影は禁止です(会場風景や会場に置かれた作品及び痕跡は撮影可能です)。

 


:パフォーマー

朝倉毅(アートアンツ〔アート工房ボランティアスタッフ〕 金沢美術工芸大学 修士一年)

臼田健人(金沢美術工芸大学 修士一年)

大和楓(金沢美術工芸大学 学部二年)

氷見房子(金沢大学 学部4年)

宮崎竜成(アート工房ディレクター)

阿知波まどか(アーティスト)

松川祐実(金沢美術工芸大学 修士二年)

西嶋夏海(アーティスト)

 


 

イベント:

うらあやか 新作パフォーマンス

日時:2021年11月20日(土)、22日(日)、27日(土)、28日(日)
16:00〜18:00(参加無料

20日(土)、21日(日)/27日(土)、28日(日)の16:00~18:00はうらあやかによる参加型のパフォーマンスを上演いたします。参加される方は下記の時間に集合をお願いします。受付は会場にて行います。*パフォーマンスは会場の外で行います。また各回30分ほどお時間いただきます。

集合場所
金沢市民芸術村アート工房

集合時間
第一回 16:00
第二回 17:00

 


 

 

うらあやか 個展 『貝の/化石が/跡を残して/化石の/雌型/となった/身体』

日 程 2021年 11月17日(水)〜11月30日(火)
時 間 11:00〜18:00(会期中無休)
会 場 金沢市民芸術村 PIT5 アート工房(入場無料)
備考 本展示はパフォーマンス作品の上演で構成されているため、会場では観客ではない人物(パフォーマー)が行動しています。万が一パフォーマーに不具合が生じた場合、作品の上演がやむなく中断する可能性があります。ご了承ください。
主催:金沢市民芸術村アクションプラン実行委員会
共催:金沢市、(公財)金沢芸術創造財団
企画・担当:金沢市民芸術村 アート工房ディレクタ一 宮崎竜成、モンデンエミコフライヤーデザイン:浅田農(明津設計)
フライヤー表(PDF)

フライヤー裏(PDF)


アクセス:

○バス 「武蔵ヶ辻・近江町市場」発「香林坊」経由「新金沢郵便局」行「大豆田」バス停下車 徒歩5分*本数が限られているため、予めご確認の上ご利用ください。
○車  北陸自動車道「金沢駅西IC」から約10分
○徒歩 金沢駅または片町交差点から約15分(約2km)


ご注意

  • 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染状況等により、予告なしに内容・会場・日程・時間・定員等が変更または中止となる場合があります。
  • ご来場される方は、37.5度以上の発熱や風邪、味覚障害等の症状があるなど体調が優れない場合のご参加はご遠慮いただき、マスクの着用、手洗い、手指の消毒、
    などをお願いします。
  • 予防対策として、スタッフは、マスクを着用し、会場には消毒液を設置いたします。
  • 「換気の悪い密閉空間」を避けた運営をおこないます。皆様のご理解ご協力を賜りますようお願い申し上げます。