Art-SITE vol.6 舘田美玖個展「深呼吸する練習」
Art-SITE vol.6
舘田美玖「深呼吸する練習」
金沢市民芸術村アート工房 PIT5
2026年2月21日(土)〜23日(月・祝)17:00~23:00
「Art-SITE」とは、2022年より始まった、ジャンルを問わずアーティストの展示会やパフォーマンスなどを行う企画展シリーズです。北陸における作品発表の場として、長く親しまれてきた金沢市民芸術村を舞台に、展示空間や鑑賞者の動きにも積極的に意識を向けうるアーティストを招致し、金沢市民芸術村アート工房の空間ならではの運用方法の実践・提案をするものです。
本年度は「Art-SITE:Late Show」と題し、石川県金沢市を拠点に活動するアーティスト、遠藤茜、吉川永祐、舘田美玖の個展をそれぞれ開催いたします。本展では、会期を三日間の夜間17時から23時までと限定的にすることで、24時間利用可能で、まるでギャラリーと劇場が混ざり合ったかの様な、全国的にも類を見ない金沢市民芸術村アート工房を活かした、より実験的な表現を行う場(SITE)を展開します。
第二期は、2026年2月21日(土)〜23日(月・祝)までの三日間にわたり、舘田美玖個展『深呼吸する練習』を開催いたします。
美術大学で絵画を専攻していた舘田は今日に至るまで、キャンバスに油彩で描かれるタブロー(Tableau)の制作を続けています。少なくない人が、舘田作品をいわゆる「抽象画」と判断するかもしれません。しかし、他方で作品タイトルには《終わらないものの欠片》、《この場のかたちは変わり続ける》、《動きを抱えるドローイング》といった、画面とはある意味で対照的な、極めて具体的な像を成す言葉が与えられています。
「絵の中の線が音楽のように語ったり歌ったりする、その関わりによってイメージを生成できないかと考え、点と線などを用いた作品制作を続けています」
このように語る舘田は、近年ドローイングアニメーションや多重録音による作品制作を開始しました。このあらたな展開には、継続的に制作してきたタブローもまた、色や線が静かに躍動する「場」として在ったと示唆されている様にも思えます。
本展『深呼吸する練習』は、舘田にとって初めてのドローイングアニメーションを中核に据えた個展です。 ドローイング(素描)とアニメーション(映像)は、同じ視覚芸術でありながら、その場に物として存在するか否かという決定的な違いがあります。しかしながら、樹木という存在があってはじめて木漏れ日が落ちるように、舘田のドローイングとアニメーションは、具象/抽象とは容易くは分けられない、分かち難い実践として併存しているのではないでしょうか。
短い会期ではありますが、皆さまからのご高覧を、心よりお待ち申し上げております。
菊谷達史(アート工房ディレクター)
アーティストステートメント
(舘田美玖)
舘田美玖(アーティスト)
2019年 金沢美術工芸大学 美術工芸学部油画専攻 卒業
2021年 金沢美術工芸大学大学院 美術工芸研究科修士課程絵画専攻 修了
現在 金沢市を拠点に活動を行う
絵画を制作します。そのかたわらで、ドローイングアニメーションや多重録音などの実験を行います。
絵の中の線が音楽のように語ったり歌ったりする、その関わりによってイメージを生成できないかと考えて、線や点などに要素を抽出して制作を行っています。具体的なモチーフを扱うのとは異なる方法で、変化や代謝、癒えといった、私たち自身のあり方に関わる内的なイメージを、造形の中に落とし込みたいと考えています。
Instagram @mikutttd
展覧会概要
Art-SITE vol.6
舘田美玖個展「深呼吸する練習」
会場:金沢市民芸術村アート工房 PIT5
日時:026年2月21日(土)〜23日(月・祝)17:00~23:00
トークイベント
「舘田美玖(アーティスト)×ゲスト登壇予定(後日発表) 」
日時:2026年2月22日(日)18:00~19:30

撮影:朝倉毅

アクセス
金沢市民芸術村 石川県金沢市大和町1-1 TEL076-265-8300
・バス バス停【武蔵ヶ辻・近江町市場】発 「香林坊」経由「新金沢郵便局」行 バス 停【大豆田」】下車 徒歩5分
・車 北陸自動車道「金沢西I.C」から片町方面に約10分 ・金沢駅・片町交差点から 徒歩15分、タクシー5分
主催:金沢市民芸術村アクションプラン実行委員会(公益財団法人金沢芸術創造財団、金沢市)
企画担当:金沢市民芸術村アート工房ディレクター 菊谷達史、寺西由佳
フライヤーデザイン:村田裕章
